下リハペンリレー8(PCR)
こんにちは。
下関リハビリテーション病院で医師をしています、多田建智です。
まだまだ世の中、新型コロナウイルスに振り回されていますが、
どうも医学的に正しい事と経済学的に正しい事の両面から
物事は判断する必要がありそうです。
さて、すっかり有名になったPCR。
Polymerase Chain Reactionの略ですが、ポリメラーゼというのは元々、
生物がその遺伝情報(RNA・DNA)を増やすのに必要な酵素(蛋白質)です。
ちなみにコロナウイルス(生物?)はRNAウイルスですが、
ウイルスや細胞が増殖する際にそれを使います。
検査でもこの酵素を用いてRNAやDNAをコピーして増やし、確認しています(図1)。
PCR法を思いついたのはキャリー・マリス(図2)というアメリカ人ですが、
彼女とのデート中だったそうです。
これで彼は1993年にノーベル賞を受賞しますが、
授賞式に同席したのはまた違う女性だったと言いますから、
何とも微笑ましいというか何というか・・・。
浄土宗の法然上人の言葉に、
「学問は、初めて見たつるは極めて大事なり。師の説を伝習するは易きなり。」
というのがあります。
学問は、初めての閃きや発見が大事で、
他人が言った事をそのまま伝えるのは大した事ではないという意味です。
今のこの私の文章も、どこかから得た知識でしかないので恐縮です。
今の時代、ググる事で色々な情報が入ってきます。
もちろんそれが全てではないし、正しいとも限りませんが、
情報(知識)を正しく判断し、世の中が正しい方向に進んでくれる事を願うばかりです。
【次回は、副院長 小川先生にバトンタッチ!】